2002年10月01日「風のささやき」
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彩(いろ)くばりのすすめ 短期大学非常勤講師 |
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”色はおしゃべり”だという事を身を持って体験致しましたのは、アメリカのシリコンバレーに中3、小6、2年の三人子連れで移り住んだ時からでした。 1970年代の始めでまだアメリカは遠い遠い国でした。その日から我々家族は知らない異文化の中での生活が始まりました。全く英語でのコミュニケーションのとれない子供達は私の幼稚な片言英語が頼りです。今すぐ多くの人達のお助けが欲しく英語大嫌い人間の私は、語学学校に通い始めましたが上達には時間がかかりそうです。家族全員の共通の願いは助っ人が欲しい仲間が欲しいという事でした。「Help me!Help me!」を叫びながら、日本流気くばりを全開させながら頑張りましたが全く空振りです。 私は考えました。気くばりを相手に伝えるには時間がかかり、その上国が変われば気くばりにも 違いがあるのでは?という事でした。つまり私の気くばりには即効性と地域性に欠けるという事に気がついたのです。世界に通用するグローバルな気くばり探しが始まりました。 見つけました。見つけたのです。それは何時も目にしている色、カラーで した。 色はおしゃべりをしているという事に気がついたのです。それは口紅の色を変えた時でした。スーパーのレジの女性から声をかけられたのです。「You look nice!」「Your are pretty!」という嬉しい言葉でした。 英語の不得意な私は自分の方から声をかけるには勇気がいりますが、相手から先に声をかけられますと不思議に英語が口から飛び出してきます。 驚きました。コミュニケーションのきっかけはまず色だとその時思いました。確かに色の方が相手の目に早く止まり即心にも訴えるのはあたり前です。 昔から 100人100色と申します。人は皆自分の色を持っております。その色が自分の持つ第一印象の色だと私は考え、気をくばるよりもまず第一に自分の第一印象の色を考えそれをくばる方がもっと重要だと気づき始めました。 正解でした。嬉しい毎日になりました。英語の学習よりもはるかに楽でこの身近な色、カラーにはまっていきました。お蔭で助っ人がドンドン現れ奇妙な気持ちになった事を私は今でもはっきりと覚えております。感謝、感謝でした。 色の気くばりを”彩(いろ)くばり”と 私は呼んでおりとても悦に入っておりま す。 人間社会はコミュニケーション無しでは生きられません。この”彩くばり”の重要性を多くの方に知って頂きたいのが私の夢です。 自分の第一印象を一度じっくりと考えてみませんか?
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