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縁、それは神様からの、もっとも素晴らしい贈り物

著者:初恋の人探します社代表      
佐藤 あつ子さん      
2002年04月02日      
 
大阪城の梅の花がほころびかけた2月半ば、鹿児島からやって来たという
その男性が探しているのは、35年前に交際していた高校の後輩でした。

「彼女は自分が大病した時、献身的に看病してくれた人なんです」
何故彼女を探したいのか、彼は私にそう話しました。 そして、こうも言い
ました。
「2年前に亡くなった母がいつも彼女のことを言っていました」
私は母想いの人だなと感じ入りました。しかし、彼の次の言葉に私は返す術
を持ち合わせていませんでした。

「自分も肺ガンで余命2年です。彼女を探してくれる所をずっと探していま
した」私は絶句しながら、自分が携わっている業の重さを改めて感ぜざるを
えませんでした。

忘れられない人を探す。それは過去の思い出だけにこだわっているだけでは
ないのです。今ある自分の原点を探し求めていることなのです。そして、
自分を形づくってくれた偶然の出会いと、その人と育めた関係に心から感謝
する行動なのです。 それは、この鹿児島から来られた方を見ていて、よく
分かります。

人が生の終わりを意識した時、余計なものを全て削ぎ落とし、一体自分にとっ
て本当に何が大切なのかを鮮明にさせてくれるのでしょう。
人と人との縁は、人に生の終わりがあるからこそなおさら重要で、その素晴ら
しい出会いは単なる偶然を超えてより一層輝きを増すのだと、その依頼人は改
めて私に教えてくれました。

"縁"とは、人が生きていく中で、神様からのもっとも素晴らしい贈り物なので
す。そして、風の会のコンセプト=「ゴールデン、エイジ(いつも輝いて生
きよう)」ということは、こうした人と人のつながり=縁を大切にしていくこ
と抜きには語れないと、私は思っています。

☆佐藤あつこさん紹介-----------------------------------------------☆
2月14日の『ズームイン朝!』で、佐藤あつこさんが経営されている初恋の
人探します社の活動が紹介されました。バレンタインデーにちなんで依頼主
である63歳の?初恋の人″を探し出すプロセスが描かれていました。
■初恋の人探します社ホームページはこちら 
                                        http://www.hatsukoi.co.jp/
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