2002年10月8日
「風のささやき」
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「あいうえお」のまちづくり
タウン誌「ザ・淀川」「ザ・おおさか」編集長
南野佳代子さん |
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「十三に、水商売以外の人、住んでたん?」「電車で十三通る時は、目ぇつぶっときやて、子どもに言い聞かせてるねんて」
いまだにそんなセリフを聞く十三でタウン誌を創刊して21年になる。 しかし、悪名は無名に勝る−。ネオンキラキラだけで語られがちな町なので、そのイメージを破ることをするとニュースになる? この7月13日に、住民から一口株主を募ってミニシアター(第七藝術劇場)を復活させたことは、《ネオンの森に心の森が誕生》と、新聞もテレビも大々的に取り上げてくれた。 第七藝術劇場では、自主制作の話題作や昔の名画を次々に上映。「原始女性は太陽であった−平塚らいてうの生涯」などは連日ほぼ満員、これまで十三に足を踏み入れたことがないような京阪神のレディたちもたくさん来てくれた。 毎月13日に、十三の鎮守の森「神津神社」で開いている「十三市」や「よどがわ川柳」も暗い世の中の一本のランプ的な催しとして定着。特に”ゴールデンエイジ”さんに喜ばれている。 来春4月13日(日)の十三市では、「かくれんぼ大会」を予定。神社をメイン会場にして「ユキオちゃん、見ぃ〜つけた!」「ケイコちゃんは、どこ行ったん?」が展開する。(かくれんぼは、お互いの名前を呼び、タッチしないと始まらない。これぞ、ふれあいの第一歩。) 手前味噌を書き並べましたが、芦屋でも京都でもパリでもなく、縁あって十三がわが町に。だから、足元で、ここ掘れ、ワン、二ャンと、宝探しを続けたい。(地域を掘れば地球に届く?) 会いたい人がいる町、行きたい所がある町、生まれてきてよかったと思えて、笑顔がいっぱい、そして、お互いの違いを認めあって生きていく−。そんな町づくりを目指して、今日も路地から路地を自転車で走っている。みなさん、来春のかくれんぼ大会に来てねぇ〜。
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