言葉の持つ重み
2001年10月2日
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 先日、NHKの番組で、ぎんさんの一周忌番組を見ていて、言葉の重みを知らされる 場面があった。

 元暴走族の二人の青年が、お墓参りにきていた。何故、ぎんさんの墓参りかと 思って番組を見ていると彼等は、かつて通りすがりにぎんさんに「気ぃつけて 運転しいや」と声をかけられたそうである。今まで、他人からいつも白い目で 見られていたのが、始めて暖かい言葉をかけられ、それ以後暴走はやめにした。  いま、真面目に仕事をしているのはぎんさんのその一言のおかげという感謝の 気持ちで墓参りに来たという彼らの表情に何かほっとしたものを感じた。

 私も、高齢者のネットワーク、「風の会」を立ち上げようと思った時、今さら何が 出来るのか、同級生たちがリタイアする様なころになって、と言う気持ちが ないでは無かったが、その時、何かで読んだ本の題を思い出した。

 "今からでも遅くない"という言葉です。年齢を重ねるとつい、もう時間がないとか、 体力が続かないとか、いろいろ出来ない理由を見つけ出すものですが、私の場合は 幸いにそんな消極的な言葉でなく"今からでも遅くない"という前向きな言葉に 出合ったおかげで、今も好奇心一杯の毎日を過ごすことが出来ている。

 言葉は言霊といわれる様に、大きな影響力をもつ場合があることをこの番組を 見ながらつくづく感じた次第です。

 河本 雪夫
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