2002年06月18日 「風のささやき」
小池さん顔写真

    息(いき)をする

2002年6月18日
生活習慣病予防指導士
小池 喜四雄


 わたくしたちがこの世の中に生まれ出た時、はじめにしたことは何でしょうか?
 そうです、"おぎゃ―"と泣いて大きな声を出すことでした。この息をする(呼吸する)ことができて、はじめてお母さんからのドッキングが切り離されることになります。
  さて、ここで問題です。生まれ出た直後、息を吸ってから泣いたでしょうか?あるいは、いきなり泣きだしたでしょうか?(阿) それでは次の問題。この世からさようならをするとき、最後に息を吐くでしょうか、息を吸い込むでしょうか?(吽)答えは次回に。
  いっときも止めることができない息なのに、毎日の生活の忙しさに紛れて、わたくしたちは"呼吸する"ということについて、ほとんど意識をむけていません。
  呼吸(息)という日本語の語源は"生きる""意気""いのち"に通じますが、アニマ・スピルトウス(ラテン語)、プネウマ・プシュケー(ギリシャ語)、アートマン・プラーナ(サンスクリット語)など外国の言葉もみな生命、生きる、呼吸を意味する言葉で表現されているといわれています。
  健康をつかさどる身体の諸機能のうち、心臓の鼓動や血圧などは自分では意識してコントロールできません。しかし、呼吸だけは、意識し実行し続けることによって、非常に優れた健康効果が期待できます。特に自然との一体感を重んじる東洋的考え方の、ヨーガ、太極拳、瞑想、数息観、などや各種呼吸法は"こころとからだ"の統一した健康について、深い知恵を教えてくれています。

  では、健康のためにチャレンジするには、どんな呼吸法があるでしょうか? 数多くありますが代表的なものをご紹介します。

(1) 腹式呼吸法(横隔膜を上下させることによって、肺や腸の血液の流れと機能促進)
(2) ヨーガ式呼吸法(留息法・左右の鼻から交互に呼吸する、途中で息を留める)
(3) ベーシック呼吸法(鼻から吸って止め、口から吐く。アンドルー・ワイル博士)
(4) 完全呼吸法(腹式呼吸、胸式呼吸、肩式呼吸の複合型・大きな呼吸のための基本型)
(5) 丹田呼吸法(心身改造呼吸・身体の中心丹田に意識をおいて内臓や筋肉を強化する。)
(6) 正心調息法(宇宙の叡智を活用して、若返りと大和の世の実現を願う。塩谷信男先生)
(7) 笑顔で大きく笑う法(腹の底から大きく笑う。NK細胞や各種免疫機能活性化に効果)

まず(1)(5)(7)あたりが取り組みやすいでしょう。

※ 「
吽(あうん)
」につては次回掲載。お楽しみに!!


小池喜四雄さんのプロフィール:大手電機メーカーを退職後、第二の人生を有意義に生きるためにあらゆる角度から考えておられます。
 生活習慣病予防指導士、シニアライフアドバイザー、太極拳準師範、として活躍しておられます。また、健康のために自ら有機野菜を栽培され、風の会ホームページでも取り上げさせていただいてます。 編集後記 :小池さんの健康シリーズを随時連載していきます。