縁は異なもの
2002年1月29日
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 『人には「神様」によって書かれた設計図がある。例えば、「うた」を歌っ て喜ばれなさいと書かれていれば、その通りに。CDや歌本などができるよう に書かれていれば「むりをしなくても」その通りになる』

 父親との縁がうすかった私が、親に逢いに行くようなつもりで訪ねたオラン ダで、姉から聞かされた言葉です。この旅も自分の将来に悩んでいた時でした。  俺が、俺が、じゃない。と気づかされ肩の荷がおりた思いがした。 計算できないのだから、力をぬ いて、自然にまかせて、流れのままに音楽を 奏でていこうと思うきっかけになりました。

 また出逢うべくしてめぐり逢った「縁」に、吉田麻由美さんとの出会いがあり ます。吉田麻由美さんは、中村天風師を生涯の師と仰ぐ天風会の会員で、「チカさ ん一分、一秒もむだな時間はないのよ。」と、教えて下さった人です。

  本当に縁というものは、異なもの、味なもの。この世の「彩」をどうとらえて生き て行くか。ふりむけば、お世話になった人ばかり。日々是感謝々々。

 私は人の「ありよう」は「あるがまま」だと若者につたえていますが、鎧と装飾 を身にまとった人のなんと多いことか。 「メッキ」は剥がれる。 ナチュラルに行きましょう。もう一度はないのですから。僕の回りに吹く、風の音 を聞きながら。  

  ここに、チリの歌姫、ビオレータ・パラの詩をそえて、風の会の、飛躍に寄させて 頂きます。

  人生よ、うたえ、歌えるかぎり、貴方のために、私のために、ありがとう空よ、 ありがとう雲よ、ありがとう風よ、ありがとう愛よ、 "人生よ、ありがとう"
 「Gracias a la vida」                

            −メキシコ音楽奏者 アルバーソ・チカさん

チカさん紹介:阪神淡路大震災で理美容院を失ったが、ためらうことなく、はさみを ギターに持ち替えて、ラテン音楽の道を歩んでいる。「トリオ・ロス・パンチョス」に 心酔し「その名はフジヤマ」「ある恋の物語」などの名曲を好んで歌う。「夢の旅人」 「タバーナの夜」など自作の叙情歌がある。

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